ABC George の始め方:はじめての洋書一冊まで

ABC George を開くと、空の本棚が出てきます。レベル診断も、コース選びも、アカウント登録もありません。このアプリは「本を読みに来た人」のためのものなので、最初の10分でやることは、その棚に一冊入れて、最初のページを読むことだけです。この記事では、本を探し、読み方を決め、単語を調べ、はじめてのクイズを解くまでを順番にご紹介します。
ABC George とは?
ABC George は、iPhone と iPad のための無料の英語リーダーです。Project Gutenberg の英語の本61,000冊以上の目録をアプリに内蔵しています。本をダウンロードすれば、それ以降は本文も辞書も単語帳もクイズも、通信なしで使えます。広告もアプリ内課金もなく、アカウント登録も必要ありません。
画面の下には Library、Discover、Words、Quiz の4つのタブがあります。表示は英語だけです。これは意図したもので、ボタンの一つひとつも英語を読む練習になります。
ステップ1:Discover を開いて Start here へ
Discover は本の目録です。目録そのものが端末に入っているので、題名や作者名での検索は一瞬で終わり、飛行機の中でも使えます。
最初の一冊は検索せずに、Start here の棚から選んでください。学習者向けに私が選んだ、短く平易な名作30編が並んでいます。ほとんどは一晩か二晩で読めます。ほかに、Gutenberg でよく読まれている本を集めた Most downloaded の棚や、児童書、おとぎ話、短編、冒険、推理の棚もあります。
正直に申し上げると、いつか読みたいと思っていた長い名作は、最初は我慢したほうがいいと思います。『高慢と偏見』も入っていますが、短い本を二冊読み終えて、アプリの使い方に慣れてからでも、ちゃんとそこにあります。
ステップ2:本をダウンロードする
本をタップして Download to my library を押します。本文は gutenberg.org から直接取り寄せ、Gutenberg の前書きと後書きを取り除き、章を見つけ、長すぎる章は読みやすい長さに分けます。通信が必要なのはこの手順だけです。そのあと本は端末の中にあります。
ステップ3:読み方を選ぶ
同じ本を3通りの表示で読めて、いつでも切り替えられます。
Pages は Kindle のようなページめくりです。余白をタップするかスワイプでめくります。章の最後のページの次は、そのまま次の章の最初のページです。
Scroll は段落が縦に続く表示で、最後に Next chapter ボタンがあります。
Chat は少し変わった表示です。章が一文ずつチャットの吹き出しで届き、会話文は右側に出ます。Next を押して一行ずつ進めるか、再生ボタンを押して自動で流すこともできます。
読書位置は3つで共有されます。Pages の12ページ目で閉じて Chat を開くと、同じ文から始まります。最初の章は Chat で読んでみることをおすすめします。19世紀の英語がぎっしり詰まった1ページより、一文ずつのほうがずっと気が楽です。
読書画面の上にある文字のボタン(Reading settings)から、文字サイズ、行間、余白、書体、ページの色(Light、Sepia、Grey、Dark)を変えられます。
ステップ4:単語を調べる
アプリ全体がこの部分のために作られています。単語を長押しして選ぶと、上にツールバーが出ます。Look up、Speak、Copy、Cambridge、Translate。Look up を押してください。
辞書はアプリに内蔵した WordNet 3.1 なので、電波がなくてもすぐに答えが出ます。語義は品詞ごとに整理され、基本語にはやさしい英語の定義もつきます。活用形もそのまま引けます。ran なら run、cities なら city です。うっかり複数の単語を選んだときは、どれを調べるか聞いてくれます。
調べた単語は、意味と、その単語に出会った文と一緒に単語帳に入ります。本文には何の印もつきません。本は本のままです。
ステップ5:翻訳の言語を一度だけ確認する
WordNet は英英辞書です。たいていはそれで十分ですが、英語の定義で分からないときは、Translate でアプリ内のシートに Google 翻訳が開き、自分の言語に訳せます。Cambridge は Cambridge 辞書の項目を同じように開きます。どちらも広告やトラッカーは読み込まず、閉じれば同じページに戻ります。
Settings を一度開いて、Translate into を確認してください。初期値は端末の言語です。読書の中で通信が必要なのは、この2つのウェブの機能だけです。
ステップ6:はじめてのクイズ
一章読んだら、Quiz タブを開いてみてください。問題は自分が実際に調べた単語から作られます。本の中の実際の文を使った穴埋め、単語から意味、意味から単語、スペリングの4種類です。
答えは5段階のライトナー方式に反映されます。正解すると単語は一段上がり、1日後、3日後、7日後、16日後、35日後と間隔をあけて戻ってきます。間違えると一段下がり、すぐにまた出てきます。1日の目標は最初20問で、Settings で変えられます。
最初の1週間の目安
短い本を一冊読み終えるか、ほぼ読み終えて、単語帳に数十語たまっていれば、いい1週間です。最初の章では思ったより多くの単語を調べ、5章目にはずっと少なくなっているはずです。その減り方こそ、このアプリがある理由だと考えています。
次に読むなら
本が棚に入ったら、ABC George と他の読み方の比較、毎日の使い方のヒント、どんな人のためのアプリ?もどうぞ。関連記事はABC George タグにまとめてあります。
Start here の棚でいちばん短い本を選んでみてください。今夜のうちに、最初の章は読み終えられると思います。
