Cambridge English Scaleとは:スコアと合否の見方

ケンブリッジ英検の結果は、2015年以降に受けた試験から、Cambridge English Scale というスコアで出ています。それまでの「standardised score」と「candidate profile」に代わるものです(大学向けの結果の説明)。A2 Key(KET)から C2 Proficiency(CPE)まで、すべての試験が同じ一本の目盛りの上でスコアを出します。
KET、PET、FCE の対策の記事でも、それぞれの結果の表を載せてきました。この記事では、スケールそのものの仕組みと、結果の見方をまとめます。数字は2026年10月に、Cambridge English Scale の公式ページと各試験の結果のページで確認したものです。
五つの試験の結果を一つの表に
結果のページには、五つの試験のスコアの範囲がまとめて載っています。
| 試験 | グレード A | グレード B | グレード C | 一つ下のレベル | 証明書なし |
|---|---|---|---|---|---|
| A2 Key | 140〜150(B1) | 133〜139(A2) | 120〜132(A2) | 100〜119(A1) | 80〜99 |
| B1 Preliminary | 160〜170(B2) | 153〜159(B1) | 140〜152(B1) | 120〜139(A2) | 102〜119 |
| B2 First | 180〜190(C1) | 173〜179(B2) | 160〜172(B2) | 140〜159(B1) | 122〜139 |
| C1 Advanced | 200〜210(C2) | 193〜199(C1) | 180〜192(C1) | 160〜179(B2) | 142〜159 |
| C2 Proficiency | 220〜230(C2) | 213〜219(C2) | 200〜212(C2) | 180〜199(C1) | 162〜179 |
かっこの中は、認定される CEFR のレベルです。表を縦に見ると、各試験の CEFR レベルの境目が同じ数字にそろっていることが分かります。B1 の下限はどの試験でも140、B2 は160、C1 は180、C2 は200です。これが共通の目盛りの意味です。B1 Preliminary で取った150と、B2 First で取った150は、同じ B1 の中の同じ位置を示しています。
全体のスコアは、技能ごとのスコアの平均
結果の説明によると、受験者は技能ごとに Cambridge English Scale のスコアを受け取り、その平均が試験全体のスコアになります。技能は Reading、Writing、Listening、Speaking の四つで、B2 First、C1 Advanced、C2 Proficiency では Use of English が加わって五つになります。
平均で決まるということは、苦手な技能を得意な技能で補えるということです。たとえば B2 First で、Writing が155でも、ほかの技能が170前後あれば、全体では160を超えて B2 の認定に届くことがあります。技能ごとに足切りがあるわけではありません。
「合格」とは何か
日本では「ケンブリッジ英検に合格する」と言いますが、結果のページには「合格」「不合格」という二つの区分はありません。全体のスコアに応じて、グレード A、B、C のどれかがつくか、一つ下のレベルの認定になるか、証明書なしになるかが決まります。
ふつう「合格」と呼ばれるのは、受けた試験のレベルで、グレード A、B、C のどれかを取ることです。B2 First なら、160以上です。
グレード A を取ると、一つ上のレベルの認定になります。B2 First で180以上なら、証明書には C1 のレベルが書かれます。逆に、140〜159なら、B2 には届かなかったものの、B1 のレベルとして証明書が出ます。証明書なしの範囲でも、スコアは成績表(Statement of Results)に載ります。
技能ごとのスコアの見方
成績表で私がまず見てほしいのは、全体のスコアより、技能ごとのスコアです。
見方は簡単で、受けた試験のレベルの境目の数字と比べます。B2 First なら160、B1 Preliminary なら140です。境目より下の技能が、次に時間をかける技能です。全体では届いていても、一つの技能だけが境目を下回っていることはよくあります。
もう一つは、技能どうしの差です。たとえば Reading と Listening が高く、Writing と Speaking が低いなら、知っている英語を使う練習が足りていないということです。次の試験までの勉強は、知識を増やすより、書く、話すの量を増やす方向に組むのがよいと思います。
なお、公式サイトには、模擬試験の点数を Cambridge English Scale に換算する教師向けの案内や、スコアの換算ツールもあります。
次の試験をどう決めるか
スコアを次に生かすときの目安を、私の考えとして書きます。
グレード A で一つ上のレベルが認定された人は、次は一つ上の試験を考えてよいと思います。グレード B や C の人は、同じレベルの中で余裕を作ってから上を目指すほうが確実です。一つ下のレベルの認定だった人は、技能ごとのスコアを見て、境目に届かなかった技能に時間をかけて、同じ試験をもう一度受けるのがよいと思います。試験の選び方はケンブリッジ英検はどのレベルを受けるべきかに書きました。
結果はいつ出るか
結果のページによると、成績表はコンピューターの試験で試験から5〜10営業日後、紙の試験でふつう4〜6週間後に出ます。正確な日付は、試験センターから届く Confirmation of Entry に書かれています。証明書は、コンピューターの試験で3〜4週間後、紙の試験で7〜10週間後にセンターに送られます。
英検の CSE スコアとの違い
日本の英検も、「英検CSEスコア」という共通のスコアで結果を出しています。英検の説明によると、級をまたいで共通の指標で英語力を示すもので、成績表には技能別のスコアと CEFR のレベルも表示されます。考え方はケンブリッジに近いと言えます。
大きく違うのは、合否の決め方です。英検は、一次試験はリーディング、リスニング、ライティングのスコアの合計で、二次試験はスピーキングのスコアだけで合否を決め、級ごとに合格基準スコアが決まっています。2級なら一次1520、二次460です。ケンブリッジは、すべての技能のスコアの平均でグレードとレベルが決まり、一次と二次という区切りもありません。
また、二つのスコアは目盛りがまったく別です。英検の CSE スコアの数字を、そのまま Cambridge English Scale の数字と比べることはできません。両方の試験の関係はケンブリッジ英検とはに、CEFR を通した対応表の見方はCEFRと英検・TOEIC・ケンブリッジ英検の対応表の見方に書きました。
AlphaGeorge のレポートとの関係
私が作っている iPhone・iPad 用の AlphaGeorge は、ケンブリッジ英検の準備のためのアプリです。コースは A1 から C2 の6レベル、合計66ユニットで、各レベルに中間テストと総合テストがあります。テストのあとのレポートには、推定レベル、スコア、CEFR のレベルごとの到達度(「しっかり到達」「成長中」「未満」)が出ます。
このスコアは、アプリの中の問題でのスコアで、Cambridge English Scale のスコアではありません。公式の認定でもありません。成績表の技能ごとのスコアと見比べて、どのレベルのユニットから練習し直すかを決めるのに使ってください。問題はすべてこのアプリのために作ったもので、Cambridge University Press & Assessment の出版物ではありません。
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