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濁音・半濁音・拗音とは:清音との関係を表で見る

Hiroki ObaraHiroki Obara · DeveloperStudyX Japanese Letters Table使い方
濁音・半濁音・拗音とは:清音との関係を表で見る

いまの仮名の書き方の基準は、1986年(昭和61年)の内閣告示「現代仮名遣い」です。その本文は、日本語の音を「直音」「拗音」「撥音」「促音」「長音」に分けて、それぞれの書き方を示しています。濁音や半濁音は、このうちの直音の中に入っています。

言葉としては聞いたことがあっても、清音、濁音、半濁音、拗音の関係を説明しようとすると、意外にすっきりいかないものです。この記事では、字の数と表で、この四つの関係を整理します。

清音:印のない字

濁点「゛」も半濁点「゜」もつかない字を、清音(せいおん)と呼びます。ふだん五十音表と呼んでいる表の字が、これにあたります。あ行からわ行までの45字に「ん」を足すと46字です。「ん」は撥音(はつおん)として別に扱うこともあります。

この記事では、清音を土台にして考えます。濁音も半濁音も拗音も、清音に何かを足した形だからです。

濁音:「゛」をつける20字

濁音(だくおん)は、清音の右上に濁点「゛」をつけた字です。濁点がつくのは、か行、さ行、た行、は行の四つの行だけです。

清音 濁音
か き く け こ が ぎ ぐ げ ご
さ し す せ そ ざ じ ず ぜ ぞ
た ち つ て と だ ぢ づ で ど
は ひ ふ へ ほ ば び ぶ べ ぼ

4行×5字で20字です。このうち「ぢ」と「づ」は、いまの標準的な発音では「じ」「ず」と同じ音になります。書き分けにはきまりがありますが、音の上では区別しません。

半濁音:「゜」をつける5字

半濁音(はんだくおん)は、清音の右上に半濁点「゜」をつけた字です。半濁点がつくのは、は行だけです。

清音 半濁音
は ひ ふ へ ほ ぱ ぴ ぷ ぺ ぽ

は行は、「゛」で「ば行」に、「゜」で「ぱ行」になる、二通りの印を持つただ一つの行です。

拗音:小さい「ゃ」「ゅ」「ょ」をそえる

拗音(ようおん)は、い段の字のあとに小さい「ゃ」「ゅ」「ょ」をそえて、一つの音として読む書き方です。「きゃ」は「き」と「や」の二つの音ではなく、一つの音です。「現代仮名遣い」には、拗音に用いる「や、ゆ、よ」は「なるべく小書きにする」と書かれています。「きやく(規約)」と「きゃく(客)」のように、大きく書くか小さく書くかで、別の言葉になります。

拗音を作れるのは、い段の字のうち、次の字です。

もとの字 拗音
き きゃ きゅ きょ
し しゃ しゅ しょ
ち ちゃ ちゅ ちょ
に にゃ にゅ にょ
ひ ひゃ ひゅ ひょ
み みゃ みゅ みょ
り りゃ りゅ りょ
ぎ ぎゃ ぎゅ ぎょ
じ じゃ じゅ じょ
ぢ ぢゃ ぢゅ ぢょ
び びゃ びゅ びょ
ぴ ぴゃ ぴゅ ぴょ

清音から7字×3で21、濁音から4字×3で12、半濁音から1字×3で3。合わせて36の拗音があります。「ぢゃ」「ぢゅ」「ぢょ」は、言葉の中ではほとんど見かけない組み合わせです。

拗音は、濁音や半濁音と重ねることができます。「き」に「゛」で「ぎ」、そこに「ゃ」で「ぎゃ」。印を一つずつ足していく、と考えると、36個を別々に覚える必要はなくなります。

促音・撥音・長音は別の種類

小さい「っ」の促音(そくおん)、「ん」の撥音、「おかあさん」の「かあ」のようにのばす長音(ちょうおん)は、清音に印をつけたものとは別の種類です。

小学校学習指導要領の国語では、第1学年及び第2学年で「長音、拗音、促音、撥音などの表記」ができるようにすることが内容に入っています。小さい字やのばす音の書き方は、小学校に入ってから、ひらがなと並んで習うものだと分かります。

こどもに読ませるときの順番

私は、清音、濁音、半濁音、拗音の順に進めるのがよいと考えています。理由は、あとのものほど、前のものに何かを足した形になっているからです。

清音がほぼ読めてから、濁音へ。 「か」が読めない子に「が」を教えても、印の意味が分かりません。逆に、か行が読めていれば、「゛をつけると、のどをふるわせる音になる」と言うだけで、が行の5字が一度に入ってきます。

半濁音は、は行といっしょに。 「は」「ば」「ぱ」を並べて声に出すと、印のちがいで音がどう変わるかが分かりやすいと思います。

拗音は、二つの字を速く続けて言うところから。 「き」「や」と分けて言ったあと、だんだん間をつめて「きゃ」にする。大きい「や」と小さい「ゃ」を並べて見せ、小さいほうは前の字にくっついて一つの音になる、と伝えます。

どの段階でも、表だけで覚えるより、こどもの名前や好きな食べ物など、身近な言葉の中で見つけるほうが残りやすいと思います。「じゃがいも」「ぎゅうにゅう」「ちょうちょ」のように、拗音は身の回りの言葉にたくさん出てきます。

あいうえおのアプリで

あいうえおのアプリは、タップすると音が鳴る五十音表のアプリです。画面下の「゛」「゜」「ゃ」のボタンで、表がそのまま濁音、半濁音、拗音の表に切り替わります。「゛」と「゜」はどちらか一方を選び、もう一度押すと元に戻ります。「ゃ」は「゛」「゜」と組み合わせられるので、「゛」と「ゃ」で「ぎゃ」「じゃ」「びゃ」の表になります。拗音の表では、あ段・う段・お段のマスが拗音に変わり、い段とえ段は元の字のままです。上の表にある「ぢゃ」「ぢゅ」「ぢょ」も出てきます。

全部を一枚の大きな表に並べず、ボタンで切り替える形にした理由を、開発者インタビューでは「iPadだけでなく、iPhoneでも使えるようにしたかったので。画面サイズの都合上、現在のデザインになりました」と話しています。結果として、清音の表に印を一つ足すと表全体が変わる、という見せ方になりました。

字をタップすると、その音が一字ずつ流れます。音声は、清音46、濁音20、半濁音5、拗音36の字ごとに用意しています。ひらがな、カタカナ、ローマ字の大文字・小文字の表示でも、切り替えはそのまま使えます。

「ききとりあそび」では、言葉の音が一字ずつ流れ、聞こえた順に表の字を押して答えます。次に押す字が濁音や拗音のときは、表が自動でその表に切り替わります。「ぢ」と「じ」、「づ」と「ず」は同じ答えとして扱います。インタビューでは、この手助けについて「こどもが自分で何かを発見できるように体験をデザインしたいと常に考えています」と答えています。

小さい「っ」やのばす「ー」は表にないため、ききとりあそびの言葉からは外しています。インタビューでは「表で答えられないからです。足りない部分は保護者などがコミュニケーションで補えばいいと思います」と答えました。促音や長音は、家の会話の中で、言葉を区切って言ってみるところから始めてもらえればと思います。

iPhone と iPad で使え、どちらも横向きの画面です。1,500円の買い切りで、広告やアプリ内課金はありません。表の並びのしくみは五十音表の覚え方:行と段の並びをつかむに、最初の使い方はあいうえおのアプリの始め方に書いています。

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