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形が似ているひらがなの書き分け:ぬとめ、わ・れ・ね、はとほ

Hiroki ObaraHiroki Obara · DeveloperStudyX Japanese Letters Tracer使い方
形が似ているひらがなの書き分け:ぬとめ、わ・れ・ね、はとほ

ひらがなの清音46字の中には、形のよく似た字がいくつもあります。「ぬ」と「め」はどちらも2画で、途中までの形がほとんど同じです。「わ」「れ」「ね」は3字とも2画で、1画目はどれも縦の線です。

こどもが書き間違えるのは、たいてい、こうした字の違うところを意識していないときです。この記事では、似ているひらがなの組を取り上げて、どこが違うのかを言葉にしてみます。字の書き順は、このサイトのひらがなの書き順のページで、一画ずつの図で確かめられます。

「ぬ」と「め」:最後に結ぶかどうか

ぬとめは、どちらも2画です。1画目は、左上から下へ向かう短い線です。2画目は、右上から左下へ斜めに下ろし、折り返して右へ大きく回ります。

違うのは2画目の終わりだけです。「ぬ」は最後に小さく結んで、丸をつくります。「め」は結ばずに終わります。

こどもに伝えるときは、「最後にくるっと結ぶのが、ぬ」と、一か所だけを言うのがよいと思います。

「わ」「れ」「ね」:2画目の終わり方

わ、れ、ねは、3字とも2画です。1画目は縦の線で、2画目は左から入って縦の線と交わり、右へ回る線です。ここまでは3字ともほとんど同じです。

違いは、2画目の終わり方にあります。

字 2画目の終わり方
わ 右へ大きくふくらんで、内側へ丸く回して終わる
れ 右下へ下りてから、右へはね上げるように外へ出して終わる
ね 最後に小さく結んで、丸をつくる

「ね」の結びは、「ぬ」の結びと同じ形です。「わ」と「ね」を書き分けられれば、残る「れ」は、最後を外へ出すかどうかだけです。

「は」と「ほ」:横の線が1本か2本か

はは3画、ほは4画です。どちらも1画目は左の縦の線で、最後の画は、縦に下ろして下で結ぶ線です。

違いは、右側の横の線の数です。「は」は1本、「ほ」は2本です。

もう一つ、見落としやすい違いがあります。「は」の右の縦の線は、横の線より上から書き始めるので、横の線の上に少し出ます。「ほ」の右の縦の線は、上の横の線から下ろすので、上に出ません。「ほ」を書くときに縦の線を上に出してしまうと、「は」に横の線を足したような形になります。

「る」と「ろ」:結ぶかどうか

るとろは、どちらも1画です。違いは最後だけで、「る」は結んで丸をつくり、「ろ」は結ばずに終わります。

ここでも、結ぶかどうかが分かれ目です。「ぬ」と「め」、「ね」と「わ」、「る」と「ろ」は、どれも結ぶほうと結ばないほうの組だと言えます。

元の漢字

ひらがなは漢字をくずした形からできています。このサイトの書き順のページでは、それぞれの字の元の漢字も載せています。

ひらがな 元の漢字
ぬ 奴
め 女
わ 和
れ 礼
ね 祢
は 波
ほ 保
る 留
ろ 呂

小さなこどもに元の漢字の話をする必要はないと思いますが、大人が字の成り立ちを知っておくと、似ていても別の字だということに納得しやすいと思います。

似た字は、まとめて練習するか、離して練習するか

ここからは私の考えです。

私は、似た字は、はじめは離して練習し、両方をそれぞれ書けるようになってから並べて比べるのがよいと考えています。はじめから並べると、こどもはどちらの形も覚えきらないうちに、違いだけを見ることになるからです。「ぬ」を覚えたあと、何日かして「め」を覚え、そのあとで二つを並べて書いてみる。この順番なら、違いが「新しく覚えること」ではなく、「知っている二つの字の違い」として見えると思います。

書き方を教える順番については、ひらがなを教える順番にも書きました。

書き間違えたときの直し方

こどもが「ぬ」のつもりで「め」を書いたとき、「違うよ」とだけ言うと、どこが違うのか分かりません。私は、お手本と並べて、違う一か所を指さすのがよいと考えています。「ここを結ぶと、ぬになるね」と、足すものを言うほうが、こどもは直しやすいと思います。

また、こどもが書いた字は、その場で消さずに残しておくのがよいと思います。お手本と自分の字を並べて見比べることが、違いに気づくいちばんの近道だからです。

左右が反対の字を書いてしまう場合は、似た字の取り違えとは事情が違います。それについては鏡文字を書くのはなぜかに書きました。

かきカタで似た字を比べる

かきカタは、ひらがなとカタカナの書き順を練習できる iPhone・iPad 向けのアプリです。字を選ぶと、お手本の線が書き順どおりに一画ずつ伸びていきます。指やペンで1画書いて離すと次の画のお手本が出て、前の画のお手本は消えます。最後まで書くとお手本は消え、自分の字だけが残ります。採点や正誤の判定はありません。

似た字の練習では、最後の画のお手本の動きをよく見てもらうとよいと思います。「ぬ」と「め」の違いは、2画目のお手本が最後に結ぶかどうかで分かります。書き終えたあとに「やりなおし」のボタンを押すと、自分の字は消えてお手本が1画目から動き直すので、もう一度見比べられます。

練習画面の下の「<」「>」のボタンで、五十音順に前後の字へ移れます。「ぬ」の次は「ね」、「る」「れ」「ろ」の次は「わ」なので、続けて書くと、結ぶ字と結ばない字の違いに気づきやすいと思います。「め」や「は」「ほ」は、五十音表からその字を選んで開きます。

収録しているのは、ひらがなとカタカナの清音・濁音・半濁音の142字です。拗音(きゃ など)や小さい「っ」は入っていません。お手本の字の大きさは大・中・小の3段階で変えられ、十字の補助線を出すこともできます。スピーカーのボタンを押すと、その字の読みが流れます。1,500円の買い切りで、広告やアプリ内課金はありません。iPhone では横向きで使います。

カタカナの似た字は「シ」と「ツ」、「ソ」と「ン」の書き分けに、使い方はかきカタの始め方にまとめています。

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