StudyX Globe Atlas をつくった理由

StudyX のアプリづくりは、いつもひとつの小さな問いから始まります。StudyX Globe Atlas の場合、その問いはこうでした。「勉強しなさい」と言われるのではなく、こどもが自分から世界地図を探検したくなるには、何が必要だろうか。この記事では、私たちがたどり着いた答えと、そこから生まれた設計の判断についてお話しします。
地理には「手ざわり」があっていい
多くのこどもにとって、世界の地理は平らな地図として届きます。教科書のページや壁のポスターの上にある長方形。覚えるべき名前と、なぞるべき国境線。平面の地図はもちろん役に立ちますが、世界をどこか遠くに置いたままにしてしまいます。地球儀は違います。地球をひとつの「モノ」として見せてくれます。丸く、つながっていて、どの方向からでも探検できるものです。
その感覚をブラウザの中に持ち込みたい、と私たちは考えました。Globe Atlas の中心にあるのは、こどもが自分の手で回して探検できるインタラクティブな地球儀です。誰かの決めた順番ではなく、自分のペースで国々を発見していく。授業や教科書の代わりを目指しているわけではありません。世界を「歩き回れる場所」として感じてもらうことで、地図の上の名前やかたちに意味が宿ることを目指しています。
無料で、どのブラウザでも
開発の早い段階で、その後のすべてを方向づける2つの決断をしました。Globe Atlas は無料でオンラインで使えるものにすること。そして、ブラウザで動くものにすることです。
ブラウザアプリなら、インストールもアカウント登録も必要ありません。スマホでも、タブレットでも、パソコンでも動きます。家庭や教室にすでにある端末で十分です。誰かがページを開けば、数秒後にはこどもが地球儀を探検しています。
無料であることも、同じ理由で大切にしています。世界への好奇心が、購入の判断に左右されるべきではありません。試すコストがゼロなら、思い立ったその場でこどもに地球儀を手渡せます。ふとした好奇心が、午後いっぱいの探検に育つかもしれません。
勉強より先に、遊びを
Globe Atlas のもうひとつの柱が、国旗の探検ゲームです。ルールはできるかぎりシンプルにしました。表示された国旗がどこの国のものかを探す。それだけです。
当てっこ遊びというかたちは、意図して選びました。ドリルは「すでに知っていること」の証明を求めますが、当てっこ遊びは「まだ知らないこと」との出会いに誘ってくれます。外れた答えは失敗ではなく、ゲームを前に進める燃料であり、国旗と国の場所が少しずつ頭に残っていく過程そのものです。探検ゲームで遊ぶこどもが、勉強しているつもりのないまま、気づけば世界に詳しくなっている。それが私たちの願いです。
世界のアプリは、たくさんの言語を話すべき
世界全体を扱うアプリが、ひとつの言語しか話せないとしたら、少し不思議です。Globe Atlas は、日本語や英語からスペイン語・フランス語・スワヒリ語まで、30以上の言語に対応しています。さまざまな国のこどもたちが、自分の母語で国名を学べます。
多言語対応は、私たちが大切にしているもうひとつの使い方も開いてくれます。語学学習です。学んでいる言語にアプリを切り替えれば、地球儀は探検できる「国名の単語帳」になります。こうした使い方のアイデアは、StudyX Globe Atlas の楽しみ方でもご紹介しています。
Globe Atlas で「あるもの」と「ないもの」
範囲については正直でいたいと思います。Globe Atlas は百科事典ではありませんし、地理の学習カリキュラム一式でもありません。探検できる地球儀、遊べる国旗ゲーム、そして30以上の言語での国名。それを無料で、ブラウザで提供する。それがこのアプリです。
私たちは、この控えめな範囲こそが強みだと考えています。小さくて焦点のはっきりしたアプリは、開くのも、理解するのも、また戻ってくるのも簡単です。好奇心の出発点さえ用意できれば、あとは好奇心が連れて行ってくれます。どんな人に使ってほしいかは、StudyX Globe Atlas はどんな人のためのアプリ?で詳しく書きました。
おわりに
この記事に少しでも共感していただけたなら、いちばんの入り口は地球儀そのものです。最初のひとまわりは StudyX Globe Atlas の始め方でご案内しています。アプリに関する記事は globe-atlas タグにまとまっています。
まずは地球儀を回してみてください。どこへ連れて行ってくれるか、楽しみにしていただけたらと思います。