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ひらがなは何歳から書ける?書き始めの目安と準備

OBARA HirokiOBARA Hiroki · DeveloperBrainDojo Kids使い方
ひらがなは何歳から書ける?書き始めの目安と準備

3歳から5歳くらいのこどもがいると、そろそろひらがなを書かせてよいのか、まだ早いのか、迷う時期があると思います。周りの子が名前を書けるようになったと聞くと、なおさらです。この記事では、こどもがひらがなを書けるようになる時期について分かっている数字と、学校や幼稚園の決まりでの位置づけを整理し、そのうえで書き始めの目安と準備について私の考えを書きます。

調査の数字では

幼児のひらがなの読み書きについては、国立国語研究所が1967年に大きな調査を行い、1988年に島村直己氏と三神廣子氏が同じ方法で調査を行っています。島村氏の論文「文字習得のふしぎ」に、二つの結果がまとめられています。

1988年11月から12月の調査では、清音・撥音、濁音、半濁音の71文字のうち、平均で書けた文字数は次のとおりでした。3歳児クラスで4.5字、4歳児クラスで20.9字、5歳児クラスで44.6字です。読めた文字数は、同じ順に18.6字、49.7字、65.9字でした。読みが先に進み、書きはそのあとを追う形です。

また島村氏は、1967年から1988年までの21年の間に、読み書きともに1年近く習得が早まったと書いています。いまから見ると1988年の調査もかなり前のものなので、現在のこどもはさらに早い可能性もあります。ただ、私が確認できた範囲では、同じ方法で比べられる新しい調査は見つけられませんでした。

もうひとつ大事な点があります。同じ論文によると、読み書きの成績の分布は、平均のまわりに多くの子が集まるつりがね型から大きく外れていました。特に読みは、ほとんど読める子とほとんど読めない子に分かれる形です。つまり平均の数字は、目の前のひとりのこどもについてはあまり多くを教えてくれません。年長で40字以上書ける子もいれば、ほとんど書かない子もいる。それが普通だと考えてよいと思います。

幼稚園と小学校での位置づけ

文部科学省の幼稚園教育要領(平成29年告示)は、領域「言葉」の中で、文字について次のように書いています。「幼児が日常生活の中で、文字などを使いながら思ったことや考えたことを伝える喜びや楽しさを味わい、文字に対する興味や関心をもつようにすること。」幼稚園で求められているのは、文字を書けるようになることではなく、文字への興味や関心を育てることです。

ひらがなを読み書きすることは、小学校学習指導要領の国語で、第1学年及び第2学年の内容として「平仮名及び片仮名を読み、書く」と定められています。書写では「姿勢や筆記具の持ち方を正しくして書くこと」も同じ学年で学びます。

つまり制度の上では、ひらがなをきちんと書くことは小学校で習うものです。入学前に書けなくても、遅れているわけではありません。

書き始めの目安になるサイン

そのうえで、こどもが自分から書きたがる時期は来ます。私が目安になると思うのは、次のようなサインです。

文字に興味を示す。 絵本や看板で自分の名前の文字を見つけて指さす。「これなんて読むの」と聞いてくる。読みに興味が向いていることは、書きの前ぶれだと思います。調査の数字でも、読みは書きより先に進んでいました。

線や形をなぞれる。 縦線、横線、ぐるぐる、ジグザグ。点線をなぞって、だいたい線の上を進めるか。丸や十字のような簡単な形を、見て写せるか。ひらがなは曲線と交差の多い文字なので、こうした線が引けることが土台になります。

少しの時間、座って手を動かせる。 数分でよいので、机に向かって描いたり塗ったりすることを楽しめるか。

書くまねをする。 お手紙ごっこで、読めない線を並べて「手紙を書いた」と言う。これは、書くことで何かを伝えられると分かってきたしるしです。幼稚園教育要領が大切にしている「伝える喜び」は、ここから始まると思います。

こうしたサインがそろってきたら、始めてよい時期だと私は考えています。何歳だからという線より、こどもの様子のほうが確かな目安です。

鉛筆を持つ前にできる準備

運筆の遊び。 迷路、点つなぎ、線なぞり。文字ではない線を引く練習は、文字を書くより気楽で、手の動かし方が身につきます。

持ち方と姿勢。 学校で習う内容でもありますが、最初に持ち方の癖がつくと直すのは手間がかかります。短く太めの鉛筆やクレヨンから始め、正しい持ち方をさりげなく見せるくらいでよいと思います。

自分の名前から。 五十音の順に進める必要はありません。こどもにとっていちばん意味のある文字は、自分の名前です。書けたときの喜びも大きいはずです。

形と書き順は最初に正しく。 英国の教育省が幼児教育の現場向けに出している資料にも、間違った文字の形が身についてしまわないようにすることが大切だと書かれています。ひらがなでも同じだと思います。お手本をなぞる段階から、書き始めの位置と向きだけは一緒に確かめておくと、あとが楽になります。

早すぎるのではという心配について

早く始めすぎることを心配する声もあります。私は、こどもが嫌がっているのに毎日何枚も書かせることには反対です。幼稚園教育要領の考え方も、文字は日常生活の必要や楽しさの中で出会うもの、というものです。

一方で、こどもが書きたがっているのに「まだ早い」と止める理由もないと考えています。大事なのは年齢より、楽しくやめられることです。1回は数分で終える。上手に書けたかより、書こうとしたことを認める。嫌になったら休む。そのくらいの距離感でよいと思います。

BrainDojoきっずでできること

BrainDojoきっずは、3歳から6歳向けの iPhone・iPad アプリです。文字のコースは「なぞる → うつす → かく → ためす」の4つの段階で進み、お手本が少しずつ消えていって、最後は記憶だけで書くところまで進みます。書いた文字は端末の中で手書き文字として判定されます。

この記事の流れに沿うなら、最初は「はじめてのうんぴつ」で線を引く練習をするか、「じぶんのなまえ」で自分の名前を書くところから始めるのがよいと思います。「じぶんのなまえ」は無料で最後まで進められます。「はじめてのひらがな」は最初の8ステージ、「はじめてのうんぴつ」は最初の4ステージが無料です。印刷して鉛筆で使える「なぞりシート」もあり、ひらがなの1枚目は無料です。アプリは指で書くので、鉛筆の持ち方の練習は紙で、と分けて使うのが合っていると思います。

保護者の設定には1日の利用時間の上限があり、初期値は10分です。上限に達すると「きょうの トレーニングは おしまい。」の画面になります。広告はなく、アカウント登録もいりません。

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