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時計の読み方の教え方:幼児がつまずく順番と練習のしかた

Hiroki ObaraHiroki Obara · DeveloperBrainDojo Kids使い方
時計の読み方の教え方:幼児がつまずく順番と練習のしかた

時計の読み方は、小学校の算数で1年生から3年生にかけて少しずつ習います。1年生で時刻を読み、2年生で「日・時・分」の関係を知り、3年生で「秒」を知る。この順番は学習指導要領に書かれています。

それでも、入学前から「いま何時?」と聞いてくるこどもはいますし、時計が読めると朝の支度が少し楽になるのも本当です。この記事では、学校での位置づけを確かめたうえで、こどもがつまずきやすい点と、私が考える教える順番、家でできる練習をまとめます。

学校ではいつ習うか

小学校学習指導要領(平成29年告示)の算数では、時計に関わる内容が次のように学年ごとに分かれています。

  • 第1学年:「日常生活の中で時刻を読むこと」
  • 第2学年:「日,時,分について知り,それらの関係を理解すること」
  • 第3学年:「秒について知ること」「日常生活に必要な時刻や時間を求めること」

小学校学習指導要領解説 算数編を読むと、1年生のねらいは、短針と長針の位置をもとに、それぞれの針が指す数と時刻を表す数との対応を理解し、時計を見たり動かしたりしながら時刻を読めるようにすることだと分かります。2年生では、長針が1回りする間に短針がどれだけ動くかを見て、1時間が60分であることや、1日が24時間であること、午前と午後を学びます。

つまり、時計を読めることは小学校で身につけるものです。入学前に読めなくても、遅れているわけではありません。

こどもがつまずきやすいところ

大人には当たり前でも、時計には、こどもにとって分かりにくい約束がいくつも重なっています。

針が2本あって、役割が違う。 短い針は「何時」、長い針は「何分」を表します。どちらも同じ文字盤の数字を指しているので、どちらの針を見ればよいのかで最初に迷います。

長い針は、書いてある数字のとおりに読まない。 長い針が「1」を指していたら5分、「6」なら30分です。文字盤の数字を5倍して読む、という約束は、数を覚えたばかりのこどもにはかなり難しいと思います。

短い針は、数字と数字の間にいることが多い。 8時50分の時計では、短い針はほとんど「9」の近くにあります。それを見て「9時」と読んでしまうのは、ごく自然な間違いです。解説にも、短針が曖昧な位置にあるときに「8時は過ぎたけれど,まだ9時にはなっていない」と生活と結びつけて捉えることの大切さが書かれています。

60と12で回る。 10の次で位が上がる数とは違い、時計は60分で1時間、12時間で1回りです。これは2年生で学ぶ内容なので、最初から理解させようとしなくてよいと思います。

教える順番

学習指導要領は学年ごとの内容を決めていますが、家でどんな順番で教えるかまでは書いていません。ここからは、私が考える順番です。

1. 何時ちょうど

最初は、長い針がいつも「12」を指している時計だけを使います。見るのは短い針だけで、短い針が指している数字がそのまま「何時」です。ここで「長い針がてっぺんにあるときは、ちょうど」と覚えておくと、次に進みやすくなります。

2. 何時半

次に、長い針が「6」を指す時計です。「半」は1回りの半分、という言い方で教えると分かりやすいと思います。このとき、短い針が数字と数字のまんなかにいることも、一緒に見ておきます。7時半の短い針は、7と8の間です。

3. 長い針は5ずつ数える

長い針を読む準備として、5、10、15と5ずつ数える練習をします。文字盤の「1」から「12」を指でたどりながら、5ずつ声に出して数えるだけでも十分です。

4. 何時何分

5ずつ数えられるようになったら、「何時何分」を読みます。最初は5分刻みの時刻だけにして、短い針は「通り過ぎた数字」を読む、という約束を練習します。1分刻みの目盛りは、そのあとで構いません。

1つの段階が安定してから次に進むほうが、結局は早いと私は考えています。何時ちょうどが迷わずに読めないうちに何分へ進むと、2本の針の役割が混ざってしまいやすいからです。

家でできる練習

生活の時刻と結びつける。 「7時になったらごはん」「長い針が6まで来たらお風呂」のように、毎日の決まった出来事と時計をつなげます。解説も、時刻を読んだり表したりするだけでなく、学校生活や家庭生活で時刻を使うことを大切にしています。家の壁の時計は、いちばんよい教材だと思います。

針を動かせる時計で遊ぶ。 おもちゃの時計や、紙で作った時計で、こどもが自分で針を回します。長い針を1回り回すと短い針が数字1つ分だけ進む、という連動は、自分で回してみるといちばんよく分かります。歯車で2本の針が一緒に動く時計だと、この関係がそのまま見えます。

文字盤に「分」を書き足す。 練習用の時計の数字の外側に、5、10、15と分の数を小さく書いておくと、長い針の読み方の手がかりになります。読めるようになってきたら、書き足した数を外します。

1回は短く。 時計の練習も、数分で終えるくらいがよいと思います。毎日の生活の中で何度も時計を見る機会があるので、机に向かう時間を長くする必要はありません。

アナログとデジタル、どちらが先か

デジタル時計は数字がそのまま出るので、読むだけなら簡単です。それでも私は、アナログの時計から始めるほうがよいと考えています。針の位置を見ると、「あと少しで9時」「まだ半分しかたっていない」のように、時間の量が目で分かるからです。学校で読み方を学ぶのも、針のある時計です。

ただ、どちらか一方にする必要はないと思います。家にデジタルの表示があるなら、アナログの時計と並べて「同じ時刻を2つの書き方で表している」と見せると、こどもによってはかえって分かりやすくなります。

BrainDojoきっずでできること

BrainDojoきっずは、3歳から6歳向けの iPhone・iPad アプリです。トレーニングの中に、時計を読むゲーム「なんじ?」があります。

「なんじ?」は、この記事の順番でいえば最初の段階、何時ちょうどだけを扱います。数字のついた時計が出て、長い針はいつも「12」です。こどもは時計を見て、何時かを数字で手書きして答えます。1回は5問で、3問目からは時計そのものが傾いて出てきます。数字の向きが変わっても、短い針がどの数字を指しているかを見て読めるか、という練習です。何時半や何時何分は扱っていないので、その先は家の時計で進めてください。

このゲームは、プレイヤーの年齢を5歳か6歳にしているときに出てきます。その日の「きょうのトレーニング」や「おすすめ」に入った日は無料で遊べます。それ以外の日はプレミアムのゲームですが、各ゲーム1回ずつ「おためし」で遊べます。

保護者の設定には1日の利用時間の上限があり、初期値は10分です。広告はなく、アカウント登録もいりません。答えを数字で書くので、数字をまだ書けないこどもには早いかもしれません。書き始めの時期についてはひらがなは何歳から書ける?書き始めの目安と準備に書いています。

最初の使い方はBrainDojoきっずの始め方で、毎日つづけるコツはBrainDojoきっずを毎日つづけるためのヒントでご紹介しています。

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