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ピアノは何歳から始めるか

OBARA HirokiOBARA Hiroki · DeveloperKinder Piano使い方
ピアノは何歳から始めるか

ヤマハ音楽教室の幼児期のコース「ぷらいまりー」は、3歳から始めるコースと、4歳・5歳から始めるコースに分かれています。ヤマハの2025年3月のニュースリリースによると、これは長く続いてきた4・5歳児向けの幼児科と、3歳児向けのコースをまとめ直したもので、さらに小学生から始めたいこどものためのコースも用意するとしています。

大手の音楽教室の入口が3歳から小学生まで幅広く開いている、というのは、「ピアノは何歳から」という問いに対するひとつの答えだと思います。決まった正解の年齢はなく、3歳でも始められるし、小学生からでも遅くはない。この記事では、そのうえで保護者が時期を決めるときに見るとよいと私が考えていることを書きます。

早く始めることについて、分かっていること

「早いほうがいい」という話はよく聞きます。根拠としてよく引かれる研究のひとつに、カナダ・モントリオールの研究グループが2013年に発表した Steele らの論文があります。長く訓練を積んだ音楽家を、7歳より前に訓練を始めた人と、7歳以降に始めた人に分けて比べたところ、早く始めた人のほうが、左右の脳をつなぐ脳梁の一部で結びつきが強く、リズムに合わせて動く課題の成績もよかった、という内容です。2つのグループは、訓練を続けた年数がそろうように選ばれています。

ただし、この研究から「7歳までに始めないと手遅れ」とは言えません。論文自身も、これは比較にもとづく結果で、早く始めた人と遅く始めた人にもともと違いがあった可能性を否定できない、と述べています。調べているのは脳の構造と運動の課題で、どちらがよい音楽家になったかではありません。

私はこの研究を、「幼いころに音楽に触れることには意味がありそうだ」という程度に受け取るのがちょうどよいと考えています。急いで教室に入れる理由にはならない、ということでもあります。

年齢より大事だと思う条件

時期を決めるとき、私は年齢よりも、次のようなことのほうが大事だと思っています。

本人が音や鍵盤に興味を持っているか。 家にあるおもちゃのキーボードを叩いて遊ぶ、知っている歌を口ずさむ、ピアノの音に反応する。こういう姿があれば、始める理由としては十分だと思います。逆に、保護者の希望だけで始めると、練習が親子のいさかいの種になりがちです。

数分間、ひとつのことに付き合えるか。 レッスンも家での練習も、短い時間でよいので座って続ける必要があります。3歳でできる子もいれば、5歳でまだ難しい子もいます。

指示を聞いて、まねができるか。 先生の弾いた音をまねる、「この指で押してね」という言葉どおりに指を動かす。ピアノの最初の段階は、ほとんどがこの「聞いてまねる」のくり返しです。

1から5までの数が分かるか。 楽譜の指番号は、親指を1、小指を5として数えます。数が分かると、楽譜の数字と自分の指を結びつけやすくなります。

家で鍵盤に触れられるか。 週に1回のレッスンだけでは、なかなか上達を感じられません。本物のピアノでなくても、毎日少し鍵盤に触れられる環境があると続きやすいと思います。

手の大きさを心配される方もいますが、最初に弾く曲は、手を広げなくても届く範囲の音でできているものが多く、小さな手であること自体はあまり問題にならないと私は考えています。

遅く始める場合

小学生になってから始めるのも、もちろんありです。上に書いたように、大手の教室でも小学生から始めるコースが用意されています。

遅く始める利点もあります。字が読めて、数の理解も進んでいるので、楽譜の読み方や指番号を説明すると、そのまま理解できます。本人が「弾きたい」と言って始めた場合は、練習を続ける動機がはっきりしているのも強みです。

大人になってからピアノを始める人もいます。何歳からでも、弾けるようになる喜びは同じだと思います。

始める前に、家でできること

教室に通うかどうかを決める前に、家で鍵盤に触れる時間を作ってみるのはよい方法だと思います。好きな歌の最初の数音を一緒に探してみる、高い音と低い音を聞き比べてみる。それで本人が楽しそうなら、始める時期が来ているのかもしれません。反応が薄ければ、半年ほど置いてからもう一度試してみればよいと思います。

家で鍵盤に触れる最初の一歩に

キンダーピアノは、3歳ごろから小学校低学年までのこども向けの、iPhone と iPad で使うピアノアプリです。4歳の娘のために作りました。ト音記号とヘ音記号の楽譜に、次に弾く音符のハイライトと指番号が出て、「ゆっくり」モードでは正しい鍵盤を押すまで待ってくれます。画面の鍵盤だけでもすべて使えて、Bluetooth や USB の MIDI キーボードをつなぐこともできます。

上に書いた「教室を決める前に家で試す」使い方には、無料の範囲で足りると思います。どうよう21曲はすべて無料で、クラシックと音感ゲームは最初の1つずつ、自由演奏と MIDI 接続も無料で使えます。1回の買い切りで、残りのクラシックと音感ゲームのすべてのレベルが開きます。広告もサブスクリプションもありません。

使い方は キンダーピアノの始め方 に、ピアノの先生や教本など他の始め方との比較は キンダーピアノと他の始め方の比較 に書きました。

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