← StudyX Devlog

将棋・囲碁・チェスの違い:初めての人はどれから始めるか

OBARA HirokiOBARA Hiroki · DeveloperStudyX Mindsports使い方
将棋・囲碁・チェスの違い:初めての人はどれから始めるか

将棋は9×9の盤に40枚の駒、チェスは8×8の盤に32個の駒、囲碁は縦横19本の線が交わる361の点に、白と黒の石を置いていきます。三つとも二人で交互に指す(打つ)ゲームで、運の要素がなく、すべての情報が盤の上に見えています。それでいて、遊んでみると手触りはかなり違います。

頭脳ゲームを始めたいけれど、どれを選べばよいか分からない。そういう相談を受けたら、私は「どれでもよいので、ひとつを先に決めてください」と答えると思います。ただ、違いを知っておくと決めやすくなるのも確かです。この記事では、三つのゲームの違いを、ルールの骨組みに絞って比べます。そのうえで、目的別にどれから入るとよいかを書きます。

ルールの確認には、日本将棋連盟の対局規則、日本棋院の日本囲碁規約、国際チェス連盟(FIDE)の競技規則を使いました。

駒を動かすか、石を置くか

将棋とチェスは、最初から盤の上に並んでいる駒を動かすゲームです。駒には種類があり、それぞれ動き方が決まっています。最初に覚えることは、駒の動きです。

囲碁は、空の盤に石を一つずつ置いていくゲームです。石には種類がなく、置いた石は動きません。覚える動きがないぶん、ルールそのものは三つのなかでいちばん短いと思います。そのかわり、一手ごとに置ける場所が非常に多く、最初は何を目指して打てばよいかが見えにくい、という難しさがあります。

取った駒をどうするか

ここが、三つのゲームのいちばん大きな違いだと私は考えています。

将棋では、取った駒を自分の駒として使えます。 対局規則にも、相手の駒を取ると「自身の駒(持ち駒)」になり、空いているマスに置けると書かれています。終盤まで盤上の駒が減らず、むしろ手持ちの駒で攻めが続くので、最後まで逆転が起こりやすいゲームです。

チェスでは、取った駒は盤から取り除かれ、二度と戻りません。 対局が進むほど駒が減り、終盤は少ない駒をどう使うかの勝負になります。別の記事で書いた駒の点数がよく効くのは、このためです。

囲碁では、相手の石を囲んで取ります。 縦横のつながりで囲まれて逃げ場のなくなった石は、盤から取り上げられます。取った石は打ち直すのではなく、最後に勝敗を数えるときに使います。

勝ち方

将棋は、相手の玉を詰ませると勝ちです。チェスは、相手のキングをチェックメイトにすると勝ちです。どちらも王様を捕まえるゲームで、ここは似ています。

囲碁は違います。王様はいません。最後に、自分の石で囲んだ「地」の広さを比べて、広いほうが勝ちです。日本囲碁規約では、終局したあと、取った石で相手の地を埋めてから、地の目数を比べることになっています。一局のなかで部分的に負けても、全体で上回れば勝ちなので、局所の勝ち負けより全体のバランスを考えるゲームだと言えます。

引き分けがあるかどうか

チェスには引き分けがよくあります。FIDE の競技規則では、手番の側に指せる手がなく、しかもチェックされていない「ステイルメイト」は引き分けです。ほかにも、合意、同じ局面のくり返し、駒が足りずにどちらもメイトできない局面などで引き分けになります。

将棋には引き分けがほとんどありません。同じ局面が4回くり返される「千日手」や、双方の玉が敵陣に入って詰まなくなる「持将棋」はありますが、対局規則ではどちらも、原則として手番を入れ替えて指し直しになります。

囲碁は、先に打つ黒が有利なので、白に「コミ」という点数を足します。日本棋院の棋戦では2002年の秋からコミ6目半が使われ、日本棋院が主催するアマチュアの大会も2003年1月から6目半になりました(日本棋院の2002年12月のお知らせ)。半目があるので、地の数がちょうど同じになることは起こりません。

この違いは、ゲームの性格にも出ていると思います。チェスは「負けない」ことに価値がある場面があり、将棋と囲碁は最後まで決着をつけにいくゲームです。

初めての人はどれから始めるか

ここからは私の意見です。目的によって勧める順番は変わります。

周りに一緒に遊ぶ人がいるなら、その人が知っているゲームを。 頭脳ゲームは、相手がいるとぐっと続けやすくなります。家族に将棋を指す人がいれば将棋、職場に囲碁を打つ人がいれば囲碁、という選び方がいちばん確実だと思います。

世界中の人と遊びたいなら、チェス。 チェスのルールは FIDE の規則で世界的に統一されていて、どの国の人とも同じルールで対局できます。

ルールを短く覚えて、すぐに打ちたいなら、囲碁。 交互に置く、囲んだら取る、打てない場所がある、最後に地を数える。骨組みはこれだけです。ただし19路盤は最初には広すぎるので、小さな9路盤から始める方法がよく勧められます。日本棋院の入門のページにも、9路盤で始める案内があります。

こどもには、駒の動きが少しずつ覚えられるゲームを。 将棋とチェスは、駒の動きを一つずつ覚えていく過程そのものが遊びになります。漢字の読めない小さなこどもには、駒の形で区別できるチェスのほうが入りやすい場合もあるかもしれません。

どれを選んでも、二つ目のゲームは一つ目より楽に覚えられます。先を読むこと、相手の狙いを考えること、駒や石の働きを比べること。この三つは、どのゲームでも同じだからです。

三つを一つのアプリで

StudyX Mindsports(マイスポ)は、将棋・囲碁・チェスを含む12種類の頭脳ゲームを収録したアプリです。囲碁は9路盤で、12種類のうち国際ドラフツを除く11種類に入門レッスンがあります。初めて開くと「どのゲームを遊びたい?」と聞かれ、ルールを知らなければ入門レッスンへ、知っていれば Lv.1 の CPU との対局へ進みます。CPU は Lv.1 から Lv.50 まであり、勝てば1つ上がり、負ければ1つ下がるので、自分で強さを選ばなくても、勝ち負けに合わせて相手の強さが動いていきます。

この記事の目的で言えば、三つのゲームの入門レッスンを順に触ってみて、いちばん続けたいと思ったものを選ぶ、という使い方ができると思います。ゲームと入門レッスンは無料で、広告が表示されます。上級レッスンは各ゲームの最初の1つが無料で、買い切りのアンロックで残りが開き、広告も消えます。

将棋の詰将棋を毎日解きたい方には Shogi365、チェスのメイト問題には Chess365 もあります。マイスポの使い方は マイスポの始め方 に、他のアプリとの比較は マイスポと他のアプリの比較 に書きました。

App Store でダウンロード Google Play でダウンロード